ファンドのキュッシュマネジメント業務について②銀行口座管理後の月次業務編

2023/02/05ファンド管理業務

ファンドのキュッシュマネジメント業務について②銀行口座管理後の月次業務編

ファンドのキュッシュマネジメント業務②

ファンドのキャッシュマネジメントは、銀行口座の入出金を管理することが基本というお話を前回説明しました。

前回の記事:ファンドのキュッシュマネジメント業務について①

今回は、銀行口座の入出金管理した後の月次の業務について説明したいと思います。

ファンドの月次業務(詳細)

銀行口座の入出金管理をした後にすることとしては、それを会計処理する必要があります。それは一般的に、記帳とか、会計入力と言われるもので、銀行口座の入金情報及び出金情報、売上情報や支払請求書等に基づいて、会計システムに仕訳入力していくことになります。

会計システムは各ファンドで指定される場合もありますし、キャッシュマネジメントの依頼先に任されることもあります。

日々の記帳を実施した後に、月次で試算表を作成し、月次試算表の基づいて月次報告資料を作成し提出することになります。

月次報告資料はファンドから指示される様式によって作成する必要がありますので、記帳する際に、ファンドから指示される月次報告書の様式に必要な会計科目を設定し仕訳することが効率的な記帳につながります。

月次報告資料で必要とされる項目は多岐にわたりますが、売上、売上総利益、販管費、営業利益、滞留債権、非経常的費用等が必要とされることがあります。

四半期報告書及び年次報告書の作成

また月次報告書以外に3か月毎に四半期報告書及び年次報告書を求められる場合もあります。四半期報告書及び年次報告書に関しては、月次報告書より細かい内容が記載せれるケースが多いですが、その内容もファンドによって異なりますので、四半期報告書及び年次報告書に必要な項目について、ファンドに確認が必要です。

解約等があった場合は変動計算の実施が必要

上記の四半期報告書、年次報告書に関しては、ファンド全体の報告書の他に、各投資家毎の報告書が必要になる場合があります。その場合に投資家の追加出資ないし解約等がある場合は、投資契約等によって出資持分の変動計算を実施する必要がありますので、その点も注意が必要です。

公認会計士の監査対応

年次報告書に関しては、公認会計士の監査を受けるケースもありますが、その際の監査対応もキャッシュマネジメントとして対応する場合があります。

監査対応は、試算表や総勘定元帳等と共に、売上の証憑、費用のの証憑、銀行口座の取引履歴等を公認会計士に提出するとともに、公認会計士の質問等に回答等して進める形になります。このような監査対応がある場合には、売上証憑とか監査上必要な資料を1つのバインダに決算バインだとして管理していくと効率的になります。

まとめ

  • キャッシュマネジメントでは記帳もおこなう。
  • 報告書は月次報告書、四半期報告書、年次報告書がある。
  • 年次報告書に関しては公認会計士の監査を受ける場合もある。

手続きのご依頼・ご相談

本日はキャッシュマネジメント業務について解説しました。永田町リーガルアドバイザー株式会社ではキャッシュマネジメント業務などの引き受けを行っております。

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