投資運用業のライセンス取得プロセス

2023/10/20その他

投資運用業のライセンス取得プロセス

不動産特定共同事業

投資運用ビジネスには、お金や財産を特定の方法で運用する役割があります。このような業務を行う場合、適切な登録が必要です。以下、主な投資運用業務の概要を簡単に説明いたします。

投資運用業の分類

投資一任業:こちらは、顧客から投資の全ての決定権を委ねられて行う業務です。株やデリバティブなどに投資し、資産を増やす役割があります。

ファンド運用業:これは、集まったお金を主に株やデリバティブに投資して運用する業務です。ファンドというプールの中にお金が集められ、それを運用します。

投資信託委託業:特定の投資信託を運営し、その中の資産を適切に運用する業務です。

投資法人資産運用業:投資法人という組織と契約を結び、その契約に基づいて資産を管理・運用する業務です。

さらに、電子的な証券や暗号通貨関連の取引で資産運用を行う際は、特別な登録手続きが追加で必要となることもあります。

それでは、実際にどのように登録手続きをしていくのか解説していきます。

投資運用業の登録に関する基本情報

投資運用のビジネスを開始するには、特定の要件を満たす必要があります。この登録はかなり厳しいものと言えます。

資金の要件:大半の投資運用業では、初期の資金として5000万円以上を保持している必要があります。

法人の形:特定の法人の形態、例えば株式会社の形であることが求められます。ただし、特定の専門家を対象としたビジネスでは、一部の要件は緩和されています。

オフィスの場所:ビジネスを始める前に、事務所を確保する必要があります。仮の場所で始めることもできますが、長期的には専用の事務所が必要です。共有オフィスや仮想オフィスは使用できません。

スタッフの配置:運用業務に関連する知識や経験が豊富なスタッフの配置が必要です。一般的に、数人のスタッフを持つことが考えられています。運用、コンプライアンス、内部監査など、それぞれの部署に適切な人数を配置することが推奨されています。

簡単に言えば、投資運用業を開始するためには、十分な資金、適切な法人形態、事務所、そして経験豊富なスタッフを持つことが必要です。また、監督指針上の記載は、以下の通りです。

以下金融庁HPより

VI. 監督上の評価項目と諸手続(投資運用業)
VI-3 諸手続(投資運用業)
VI-3-1 登録
VI-3-1-1 投資運用業

(1)体制審査の項目 金商法第29条の4第1項第1号ホに規定する金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない者であるか否かの審査にあたっては、登録申請書、同添付書類及びヒアリングにより次の点を確認するものとする。なお、金商法第29条の4第1項第1号ヘに規定する金融商品取引業を適確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者であるか否かについても、以下の事項を確認することを通じて審査するものとする。   ①その行う業務に関する十分な知識及び経験を有する役員又は使用人の確保の状況及び組織体制として、以下の事項に照らし、当該業務を適正に遂行することができると認められるか。 イ. 経営者が、その経歴及び能力等に照らして、投資運用業者としての業務を公正かつ的確に遂行することができる資質を有していること。 ロ. 常務に従事する役員が、金商法等の関連諸規制や監督指針で示している経営管理の着眼点の内容を理解し、実行するに足る知識・経験、及び金融商品取引業の公正かつ的確な遂行に必要となるコンプライアンス及びリスク管理に関する十分な知識・経験を有すること。 ハ. 権利者のために資産運用を行う者として、運用を行う資産に関する知識及び経験を有する者が確保されていること。 ニ. 資産運用部門とは独立してコンプライアンス部門(担当者)が設置され、その担当者として十分な知識及び経験を有する者が十分に確保されていること。 ホ. 上記ハ及びニのほか、行おうとする業務の適確な遂行に必要な人員が各部門に配置され、内部管理等の責任者が適正に配置される組織体制、人員構成にあること。 ヘ. 行おうとする業務について、次に掲げる体制整備が可能な要員の確保が図られていること。 a. 帳簿書類(VI-3-2-4に規定する帳簿書類を含む。)・報告書等の作成、管理 b. ディスクロージャーc. 運用財産の分別管理 d. リスク管理 e. 電算システム管理 f. 管理部門による運用状況管理、顧客管理 g. 法人関係情報管理 h. 広告審査 i. 顧客情報管理 j. 苦情・トラブル処理 k. 運用部門による資産運用業務の執行 l. 内部監査 m. 投資信託財産の運用を行う場合にあっては、投資信託財産に係る計算及びその審査

投資運用の分野は、他のビジネスと比べて、スタッフの資質や経験がとても重要とされています。多くの場合、大手企業や国際的な銀行から独立した経験豊富な専門家たちが、この業界に新しく参入します。これは、投資運用業が特定の専門知識や資源を必要とするためです。

登録の手続きにおいても、詳細な審査が行われます。具体的には、会社の内部管理に関するルールや方針をきちんと示す必要があります。これらのドキュメントは、多くのページにわたることが多いです。さらに、投資運用のビジネスを始めるには、金融に関する法律や、自社の管理体制について深く理解していることが求められます。

まとめ

投資運用業のライセンス取得プロセスに関する重要な点を3点にまとめると以下のようになります。

高い資質と経験: 投資運用業の分野では、参入するスタッフの知識や経験が非常に重要とされています。特に、大手企業や国際的な銀行での経験が、新しい投資運用業者の設立時には求められることが多い。

詳細な審査: 投資運用業のライセンスを取得するためには、会社の内部管理や方針に関する詳しいドキュメントの提出が必要です。これは多くのページにわたることが一般的であり、深い理解ときちんとした準備が求められます。

法律や管理体制の理解: の業界に参入するためには、金融に関する法律や、自社の管理体制についての深い知識と理解が必須とされています。

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