投資助言・代理業に関するよくある質問(FAQ)
投資関連サービスの立ち上げや既存事業の見直しにあたり、
投資助言・代理業の登録要否について、実務上よく寄せられる質問を整理しました。
個別事案の判断にあたっては、必ず業務の実態に即した検討が必要です。
Q1 投資助言・代理業とは、どのような業務ですか?
投資助言・代理業とは、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の一類型で、
主に次の二つの業務を含みます。
- 投資顧問契約に基づき、分析に基づく投資判断を助言する業務
- 投資顧問契約または投資一任契約の締結を代理または媒介する業務
いずれも、投資判断を契約関係の中で引き受ける行為を対象とする点が特徴です。
Q2 無料で投資情報を発信している場合でも、登録が必要になることはありますか?
あります。
無料であっても、
- 有料サービスへの誘導が前提となっている
- 無料部分が有料助言の実質的な一部を構成している
- 一連のサービスとして投資判断の提供と対価回収が結び付いている
と評価される場合には、
全体として投資助言業務に該当するかが検討されます。
「無料であること」だけで登録不要と判断されるわけではありません。
Q3 一斉配信や不特定多数向けの配信でも、投資助言になりますか?
なります。
投資助言は、個別助言であることを要件としていません。
一斉配信や不特定多数向けであっても、
- 投資判断の要素(銘柄、方向性、時期等)に踏み込み
- 分析に基づく判断を体系的・継続的に提供している
場合には、投資助言性が問題になります。
Q4 「最終判断はお客様自身」と明記すれば、投資助言にはなりませんか?
なりません。
登録要否の判断では、
- 最終的に誰が意思決定したか
ではなく、 - 投資判断の前提となる分析や方向付けを誰が担っているか
が重視されます。
免責文言や自己責任の記載のみで、投資助言性が否定されることはありません。
Q5 投資スクールや教育サービスは、投資助言に該当しますか?
内容次第です。
- 制度解説や投資理論の一般的説明
- 特定の投資行動を前提としない教育内容
にとどまる場合、直ちに投資助言には該当しません。
一方で、
- 特定の市場・銘柄を前提とした説明
- 実践的な売買判断に直結する指導
- 受講者の投資行動を想定したカリキュラム
が含まれる場合には、
スクールという形式であっても投資助言性が問題になります。
Q6 自動売買ツールや分析ツールの提供は、投資助言になりますか?
提供形態とサポート内容によります。
単なるスタンドアローンのソフトウェア販売にとどまる場合と異なり、
- 継続課金
- 投資判断に踏み込むサポート
- 特定の取引環境を前提とした設計
- 顧客の投資行動を直接想定した運用
がある場合には、
投資助言・代理業との関係で登録要否が問題になります。
Q7 投資顧問契約書を作成していなければ、投資助言業にはなりませんか?
なりません。
投資顧問契約は、必ずしも書面で締結される必要はありません。
- 利用規約
- 会員規約
- サービス説明
- 課金体系
などを総合して、
投資判断の提供と対価支払いが合意されていると評価されれば、
投資顧問契約が成立していると整理され得ます。
契約書の名称や有無は、判断の決定打ではありません。
Q8 単発のサービスや短期間の提供でも、登録が必要になることはありますか?
あります。
単発か継続か、短期か長期かは、
投資助言性を否定する決定的要素ではありません。
単発であっても、
- 投資判断の提供
- 対価の支払い
が結び付いていれば、
投資顧問契約に基づく投資助言業務と評価される可能性があります。
Q9 事業を始めた当初は問題なかったのですが、途中で登録が必要になることはありますか?
あります。
特に次のタイミングで、登録要否が変わるケースが多く見られます。
- 無料から有料へ切り替えたとき
- 内容が一般論から実践論に変わったとき
- サービスが体系化・継続化したとき
登録要否は、事業の現在の実態で判断されます。
Q10 登録が必要かどうかは、最終的に誰が判断するのですか?
最終的には、所管財務局との整理になります。
実務上は、
- サービス内容
- 契約構造
- 報酬体系
- 提供方法
を整理した上で、
事前相談を通じて登録要否を確認することが一般的です。
まとめ
投資助言・代理業に関する登録要否は、
- 表現や文言
- 形式や名称
ではなく、
- 投資判断を誰が引き受けているか
- それが契約関係・対価構造の中で行われているか
という実態で判断されます。
サービス設計や事業拡大の節目ごとに、
登録要否を再確認することが重要です。

